
マッチングアプリでの出会いが一般的になった今、恋愛や結婚に発展するケースも増える一方で、トラブルや犯罪被害も年々増加しています。
「優しいと思っていた相手が実は既婚者だった」「投資話を持ちかけられた」「お金を貸してと言われた」──そんな相談が全国の探偵事務所に多く寄せられています。
プロフィールやメッセージのやり取りだけでは、相手の“本当の素性”を見抜くことは困難です。中には、巧妙に信頼を得てから金銭や個人情報を狙うケースもあります。
この記事では、探偵の視点から安全に出会いを楽しむための見極めポイントや、危険を感じた時の対処法を詳しく解説します。
安心できる出会いのために、信頼と真実を確認することがあなた自身を守る最善の手段です。
マッチングアプリに潜むトラブルの実態

恋愛詐欺・既婚者・投資勧誘などの被害例
東北でもアプリ経由の出会いは一般的になり、相談件数は年々増えています。
実際には、好意や結婚願望につけ込んで送金を迫る恋愛詐欺、既婚者が独身を装って関係を続ける不倫トラブル、短期で儲かると誘う投資・副業勧誘などが典型です。仙台・盛岡・福島など都市部は母数が多く接触機会が増える一方、地方特有の人間関係の濃さから噂が広まりやすく、信用回復に時間がかかる傾向があります。
地元話題で親近感を演出し、早期の金銭・個人情報・写真の提供へ誘導する手口が目立ちます。
なぜトラブルが増えているのか
匿名性と手軽さが障壁を下げ、AIマッチングや“共通点の提示”が心理的な信頼の錯覚を生みやすいことが背景にあります。
プロフィール加工や複数アカウント運用で実像を隠しやすく、SNS連携による個人情報の断片(勤務先のヒント、生活圏、友人関係)が悪用されるケースも見られます。東北では移動距離や勤務形態の事情から「会えない理由」が成立しやすく、矛盾の説明が通ってしまうことがリスクを高めます。
やり取りの記録保存、金銭・連帯保証・名義貸しの拒否、身元確認を段階的に行うことが予防の基本です。
危険人物を見抜くためのサインと特徴

プロフィール・会話での違和感
マッチングアプリでは、最初の印象で相手を信じてしまうケースが多くあります。
「年収1,000万円以上」「海外勤務」「大手企業勤務」など、明らかに現実離れした肩書きや、プロフィール写真が不自然に整いすぎている場合は注意が必要です。実際に話してみると、経歴や居住地、家族構成などの説明に一貫性がないことがあります。
また、出会って間もないのに「運命を感じた」「すぐに会いたい」「将来の話をしたい」と感情的なアピールをしてくる人も危険です。誇張や矛盾がないか、やり取りの中で冷静に観察することが重要です。
実際に会った時の注意点
初対面では、相手の行動や会話のテンポをよく観察しましょう。会う場所を一方的に指定したり、人通りの少ない場所を提案してくる相手には警戒が必要です。
食事や会話中に高圧的な態度を取る、急に距離を詰めてくる、または財布を出さず支払いを任せようとするなども誠実さを欠くサインです。
防犯の観点からは、最初の待ち合わせは昼間の人が多い場所を選び、友人や家族に日時と場所を伝えておくことが望ましいでしょう。万一のトラブルに備えて、会話の一部を録音しておく、やり取りを削除せずに保存しておくことも大切です。
安心して出会いを楽しむためには、「信頼したい」という気持ちよりも、「冷静に確かめる」姿勢が自分を守る最善の方法です。
探偵が行うマッチングアプリ関連の素性調査とは

調査でわかる内容
マッチングアプリで出会った相手の“本当の姿”は、プロフィールや会話だけでは判断できません。探偵が行う素性調査では、勤務先や職業、家族構成、婚姻歴、過去の交際状況などを多角的に確認します。
さらに、SNSや掲示板、過去の投稿履歴を分析し、生活パターンや人間関係、金銭感覚まで把握することも可能です。たとえば、「独身」と言いながら結婚指輪を外して活動していたケースや、別名義で複数アカウントを使い分けていた事例もあります。
また、調査結果は証拠として整理され、後々のトラブル対応(返金・慰謝料請求など)にも役立ちます。相手の素性を客観的に把握することで、恋愛の判断を冷静に行えるようになるのです。
探偵に依頼するメリット
探偵調査の最大の利点は、相手に気付かれずに真実を確認できる点です。独自の調査網や情報分析技術を活かし、個人では得られない正確な情報を入手します。
また、調査内容によっては弁護士や警察と連携し、法的手続きへスムーズに移行できる体制も整っています。
「不安だけど直接は聞けない」「本当に信じていいのか確かめたい」といった段階での相談も可能です。
信頼を築くための“確認”として、探偵による素性調査は、安全な出会いを守る有効な手段といえます。
被害を感じた時の正しい対処法

証拠を残すことが第一歩
マッチングアプリで「おかしい」と感じた時点で、まず行うべきは証拠の保存です。
LINEやアプリ内メッセージ、送金履歴、通話の記録、SNSでのやり取りなど、後から削除されても残せる形で保存しておきましょう。特に、相手の発言にお金・恋愛感情・結婚などの要素が絡んでいる場合は、やり取りの前後を含めてスクリーンショットを取るのが重要です。
相手が複数アカウントを使っている場合や、名前を偽っている可能性がある場合もあるため、ID・メール・写真・アカウントリンクなどの細かな情報もメモしておくと後の調査に役立ちます。
警察・弁護士・探偵に相談するタイミング
実際に金銭を失ったり、脅迫・ストーカー行為を受けたりした場合は、早急に警察へ相談すべきです。法的な手続きや返金請求を検討する場合は、弁護士のサポートが必要になります。
ただし、被害が起こる「前段階」──たとえば「相手の話に違和感がある」「金銭を求められそう」「結婚の話が急すぎる」などの場合は、探偵に素性を調べてもらうのが効果的です。
探偵の素性調査で相手の勤務先や婚姻歴、実際の生活状況を把握しておくことで、被害の予防や、後の法的対応に備えることができます。
初動が遅れると、証拠が消えたり、相手の身元が不明のまま逃げられたりするリスクが高まります。
少しでも不安を感じた時点で、相談・記録・確認を同時に進めることが被害を最小限に抑える鍵です。
安全にマッチングアプリを利用するための心得

自分の身を守る行動習慣
マッチングアプリを安全に利用するためには、日常の小さな注意が大きな防御になります。
実名や勤務先、通っている場所など、個人を特定できる情報はプロフィールや会話で明かさないようにしましょう。
写真を投稿する際は、位置情報や背景に映り込む看板・建物などにも注意が必要です。スマートフォンのカメラ設定で位置情報をオフにしておくことを習慣づけましょう。
また、実際に会う前には、相手のSNS投稿や他のアプリでの活動をチェックして、話している内容との整合性を確認することが大切です。
信頼できる相手であっても、初対面では公共の場で会う、家族や友人に予定を知らせておくなど、基本的な安全対策を怠らないようにしましょう。




