結婚を考えている彼女から「二人の将来のため」と投資を勧められ、このまま信じていいのか不安になっていませんか。
家族や友人に会えないまま金銭援助や送金が続いている場合、結婚資金を失う、連絡が途絶える、説明が虚偽だったと分かるなど、深刻なトラブルにつながるおそれがあります。
この記事では、実際のロマンス詐欺事例をもとに、婚約者との金銭トラブルで見逃してはいけないサインと、結婚前に確認すべきことを解説します。
違和感は突然ではなく、少しずつ積み重なっていく

恋愛関係の中で、お金の話が出ること自体は珍しいことではありません。
生活費や急な出費の相談を受けたり、結婚を見据えた資金の話をしたりすることもあるでしょう。
しかし、次のような状況が重なる場合は注意が必要です。
・結婚話は進んでいるのに家族や友人を紹介されない
・相手の勤務先や生活実態について詳しく知らない
・金銭援助を求められる機会が増えている
・「二人の将来のため」と投資話を持ちかけられる
中でも注意したいのが、結婚資金や将来設計を理由に投資を勧められるケースです。
投資そのものが問題なのではありません。
しかし、次のような点がある場合は、慎重に確認する必要があります。
・投資先の説明が曖昧
・質問しても具体的な説明が返ってこない
・運用内容を十分に理解できていない
・振込先が個人名義になっている
・出金方法や資金の流れがはっきりしない
・追加の資金提供を求められる
結婚を前提とした交際の中で信頼関係を築いた後、「二人の将来のため」「結婚後の生活を楽にするため」といった理由で金銭援助や投資を求められるケースがあります。
もちろん、これらの事情だけで相手に問題があるとは断定できません。
ただし、金銭援助や投資話に加えて、家族関係や生活実態が見えない状況が続いているのであれば、金銭トラブルにつながる危険な兆候として捉えることも必要です。
もし既に送金している場合は、やり取りの記録、送金履歴、投資に関する資料を残し、後から事実関係を確認できる状態にしておくことが大切です。
信じたい気持ちが、冷静な判断を難しくすることがある

気になる点があっても、すぐに相手への不信感に結び付けられないのは自然なことです。
特に、既にお金を援助していたり、結婚準備が進んでいたりする場合は、「自分の判断は間違っていなかった」と信じたい気持ちが強くなります。
両親への報告や結婚式、新居の計画などが進むほど、「今さら立ち止まりたくない」という心理も働きます。
さらに、恋愛経験が多くない方ほど、次のように判断に迷うことがあります。
・自分が疑いすぎなのか
・これが普通なのか
・ここで疑ったら関係が壊れてしまうのではないか
・自分の思い過ごしなら、彼女を傷つけてしまうのではないか
この人となら人生を任せられると思い始めていた。
そのため、少し気になる点があっても、関係を壊したくない気持ちが先に立ってしまうのです。
こういった不安は、本人にも周囲にも相談しにくいものです。
「周囲に祝福されているのに今さら相談できない」
「万が一勘違いだったら相手を傷つけてしまう」
「自分の判断が間違っていたと認めるのが怖い」
そう感じて、一人で悩み続けてしまう方も少なくありません。
しかし、結婚前の不安は、相手を否定するためのものではありません。
これからの人生を本当に任せてよい相手なのかを冷静に確認するための大切なサインです。
実際に起きているロマンス詐欺の被害事例
将来を考えている相手から投資話を持ちかけられたとき、「まさか自分が詐欺に遭うはずがない」と思う方もいるかもしれません。
しかし、SNSやマッチングアプリで親密な関係を作り、恋愛感情や将来の生活を口実に金銭を求める被害は、実際に全国で発生しています。
最近の報道でも、次のような被害が確認されています。
・山梨県昭和町の60代女性は、SNSで知り合った相手から「二人の老後資金のため」と暗号資産の投資を勧められ、約1か月の間に20回、合計1億530万円相当の暗号資産を送金したと報じられています。
出典:TBS NEWS DIG
・山口県防府市の40代男性は、SNSで知り合った人物から恋愛感情を抱かされた後、金投資を勧められ、複数回にわたり暗号資産を送金し、合計1,753万円相当をだまし取られたと報じられています。
出典:TYS NEWS DIG
・神奈川県相模原市の50代女性は、海外の著名ピアニストをかたる人物から「一緒に暮らしたい」「荷物を預かってほしい」などと言われ、配送料や税金などの名目で1億円を超える被害に遭ったと報じられています。
出典:NEWS INFOSEEK
・山形県高畠町の60代男性は、米国の女性宇宙飛行士を名乗る相手とSNSで知り合い、好意を抱いた後、荷物の運送料や通関手数料などの名目で、合計2,830万円をだまし取られたと報じられています。
出典:TBS NEWS DIG
これらの事例に共通しているのは、最初から強引にお金を求めるのではなく、先に親密な関係を作っている点です。
「将来のため」
「一緒に暮らすため」
「結婚後の生活を楽にするため」
「投資で資金を増やそう」
このように、恋愛感情や将来への期待を利用しながら、少しずつ金銭の話へ移っていきます。
特に注意すべきなのは、暗号資産や電子マネー、個人名義口座への送金を求められるケースです。
暗号資産で送金した場合、資金の流れを追うことが難しく、被害回復が困難になることもあります。
放置した先に起こりうるリスク
違和感を抱きながらも、そのまま関係を続けてしまった場合、失うのはお金だけではありません。
・結婚資金や老後資金を失う
・投資名目で送金した資金が出金できなくなる
・送金を断った途端に連絡が取れなくなる
・実際には結婚の意思がなかったことが判明する
・別の交際相手や配偶者の存在が発覚する
将来の結婚や共同生活を約束する一方で、最終的には連絡が途絶えたり、相手の身元そのものが虚偽だったことが判明したりするケースもあります。
現時点で相手に問題があると断定はできませんが、そのまま見過ごさず慎重に対応することが大切です。
不安を抱えたまま結婚を決断する前に

自分で判断する前に確認しておきたいこと
現在の状況に不安を感じたとき、感情だけで判断しようとすると冷静な判断が難しくなることがあります。
特に、既に金銭援助や投資名目での送金を行っている場合は、まず状況を整理することが大切です。
・送金履歴を残しておく
・LINEやメールなどのやり取りを保存する
・投資案件の資料や説明内容を保管する
・振込先の口座名義を確認する
・追加の送金や投資を急がない
こうした対応は、後から状況を確認する際の重要な手掛かりになります。
探偵調査で確認できることと、専門機関へ相談すべきこと
探偵による結婚信用調査では、本人から説明されている内容と実際の生活状況に大きな矛盾がないかを、法令と倫理の範囲内で確認します。
・説明されている勤務状況や生活実態に不自然な点がないか
・実際の行動パターンと本人の説明が大きく食い違っていないか
・既婚者や同居人、別の交際相手を疑わせる生活実態がないか
・投資話や金銭援助の説明内容に矛盾がないか
・送金先、投資資料、説明内容、やり取りの経緯に不自然な点がないか
一方で、銀行口座の残高、借入状況、信用情報、戸籍や住民票、LINEやメールの内容などを本人の同意なく取得することはできません。
また、なりすまし、不正アクセス、違法な個人情報取得、差別につながる調査も行うことはできません。
すでに高額な送金をしている、投資資金の追加要求が続いている、出金できない、返金を求めた途端に連絡が取りづらくなったといった場合には、金銭被害としての対応も考える必要があります。
そのような場合は、調査による結果とあわせて、弁護士、消費生活センター、警察相談窓口などへの相談も検討してください。
重要なのは、一人で抱え込んだまま追加の送金や投資判断を続けないことです。
不安がある段階で記録を残し、状況を整理することが、被害拡大を防ぐ第一歩になります。
まとめ|違和感を見過ごさず、冷静に判断するために

婚約者からお金の相談を受けることも、将来のための投資を勧められることも、それだけで問題があるとは言えません。
しかし、お金の話が増える一方で、家族や生活実態が見えないまま結婚の話だけが進んでいるとしたら、不安を感じるのは自然なことです。
好きだから信じたい。
やっと出会えた相手だからこそ、疑う自分を認めたくない。
それでも、不安が消えないまま追加の送金や結婚準備を進める前に、一度立ち止まることは必要です。
もし違和感が思い過ごしであれば、安心して結婚へ進むことができます。
一方で、確認しないまま問題が大きくなれば、「あの時確認しておけばよかった」という後悔につながる可能性もあります。
結婚前の今だから確認できます。
不安を感じている場合は、一人で抱え込まず、当事務所へご相談ください。




