今やSNSは多くの人にとって最も手軽に情報に触れられるツールとして一般化しており、日本国内でのSNS利用者数は数千万人規模にも達します。
そのようなSNSにおいては、飛び交う情報が常に正しいものであるとは限らず、中には犯罪に誘導するような書き込みを目にすることもあるでしょう。
よくあるのが簡単にできそうな儲け話にそそのかされて「自分でも簡単にお金が稼げるのでないか」と思って飛び付いた結果、儲けるどころか詐欺被害に遭って損害を被ってしまうケースも少なくありません。
大金が得られるイメージのある投資などもSNS上に蔓延する詐欺の代表例なので、わかりやすい儲け話には乗らないことが重要です。
それでもなぜSNS上の投資詐欺で被害を受ける人が後を断たないのでしょうか。
対策のためには、まずは被害者がどのような心理にあるのかを知る必要があります。
この記事では、SNS上の投資詐欺に引っかかってしまう人の心理を読み解いた上で、具体的な予防策を探偵目線で解説していきます。
ニュース概要|SNSで投資話を持ちかけられ260万円の詐欺被害
いわき市の60代男性が9日までに、交流サイト(SNS)で知り合った人物から投資話を持ちかけられ、現金260万円をだまし取られたといわき中央署に届け出た。同署は詐欺事件とみて調べている。
同署によると、男性は今年3月上旬ごろ、閲覧していた株式サイトに「LINE(ライン)に友だち登録をすれば株のことを教えてあげます」と表示されたため、ラインの友だち登録をした。その後「投資をやりませんか」「入金を完了するだけで取引に正式に参加できるようになる。資金が100万円の場合、1日当たり2万~4万円の利益が見込める」と言われ、5~6月の間に2度、指定の口座に現金計260万円を振り込んだ。利益の振り込みがなく、相手と連絡が取れなくなったことから、男性が同署に相談して発覚した
SNS上の投資詐欺で被害者になってしまう人の心理
SNS上で展開される投資詐欺の多くは誇大広告ともいえるような少し現実味のない書き込みを行なっている場合も多く、きちんと警戒心を持っていれば怪しい書き込みを避けることも可能です。
それでも怪しい投資関連の書き込みに反応してしまう人は、一体どのような心理が影響しているのでしょうか。
すぐにでもお金が欲しい
投資に限らず、SNS上での儲け話を興味深く見てしまう人の傾向としては、やはり「お金が欲しい」という思いが根底にあることが考えられます。
特に投資に関しては、広告などで取り扱われる金額は普通に働いてもなかなか稼げないほどである場合も多く、まるで「この話に乗っかれば生活を変えられるのではないか」と思ってしまうほどです。
しかし、上手い儲け話には裏があることもあるため、多くの人は話半分で聞いたり全く見向きもしなかったりします。
ですが、とても切羽詰まった金銭状況にある人からすれば喉から手が出るほどの千載一遇のチャンスに見えてしまうのです。
そのような心理が働いてしまった結果、投資詐欺に遭って多額のお金を失ってしまうことになります。
権威性に弱い
SNS上では、特定のユーザーの投稿を表示するために登録することを「フォロー」と呼び、フォローする人のことは「フォロワー」と呼ばれます。
SNS内外で影響力のある人にはどんどんフォロワーが集まるため、いわばフォロワー数がそのユーザーの影響力の大きさを示す指標になっている側面があります。
フォロワー数によってユーザーの影響力が可視化されるようになったことで、フォロワー数が多い人から無条件に権威性を感じ取ってしまう人も多くなってきました。
そのような価値基準のある中で、フォロワーの多いユーザーが投資に関する情報を発信すれば間に受けてしまう人も一定数存在します。
ですが、現在フォロワー数はお金で買えるようになっており、専門の業者に依頼すれば特定のユーザーを無数に作った急造のアカウントでフォローして水増しすることができる状況です。
つまり、フォロワー数が多い人の投資に関する投稿を間に受けたとしても、そのフォロワー数はハリボテの数字である可能性も十分に考えられます。
また、特定の投稿の影響力を示す指標としては好意的な反応を意味する「いいね」の数もありますが、このいいねの数も専門業者によって水増しすることが可能です。
詐欺に遭わない自信を持っている
このような投資詐欺などの話を聞いてもなお「自分が引っかかるわけない」「詐欺を見分ける自信がある」と確信めいた思いを持つ人ほど要注意です。
実は、詐欺に遭わないと思っている人ほど詐欺被害を受ける傾向があるといわれています。
これは「正常性バイアス」と呼ばれる心理的な反応が関係しており、犯罪や災害などの被害を伝え聞いたりして「自分には起きないから大丈夫」と考えることで精神的ダメージを軽減しようとします。
もし「自分は詐欺に遭うことはない」と考えているなら、それは自信ではなく心の防衛反応が働いているだけかもしれません。
詐欺被害を訴える人には被害を受けることを予想もしていなかったと思う人たちが多く、正常性バイアスによる心理面への影響が大きいことを伺わせます。
希少性に弱い
SNS上に限らず、詐欺を行なう人の手口としていくつか挙げられるものの中には、希少なチャンスであることをアピールして逃してはならない唯一無二のチャンスであると勘違いさせるものがあります。
詐欺師はその儲け話がどれだけ希少なものであるかを誇大に強調し、もう2度とない好機かのように思わせてターゲットの後ろ髪を引きます。
それでも強い警戒心を持つ人は離れることができますが、この呼びかけに反応して「最後ならやらないともったいない」と思って儲け話に乗ってしまうでしょう。
そうなると詐欺師は心理学も応用したテクニックを用いて離れられないように工作し、多額のお金を使わせようとします。
詐欺師の狙いとしては、ターゲットに正常な判断力を失わせて自分たちの言いなりになる状態を作ることです。
この希少性に負けてしまう状態は、既に正常な判断力を失いつつある状態であることを自覚すべきでしょう。
SNS上の投資詐欺への予防策は?
SNSを使い続ける以上、どうしても詐欺を狙った書き込みを目にしてしまう瞬間もあるでしょう。
普通にしていたら気にも留めない誇大広告でも、その時の心理状況次第では飛び付いてしまう可能性は誰にだって存在します。
そのような時に、SNS上の投資詐欺に引っかからないための予防策をお伝えします。
フォロワー数が多い人=すごい人ではないと理解する
今やSNS上でのフォロワー数はお金を積めばどこまでも増やせる状況にあることは既に説明した通りです。
そのような状況であることを理解すれば、フォロワー数という指標はもはや信用に足るものではなくなったとも考えられるでしょう。
また、フォロワー数の多さが通用するのはあくまでそのSNS内だけなので、別のSNSでは全くフォロワー数が多くないとなれば、実際に持っている影響力はそこまで大きくないと判断できます。
本当に影響力のある人であれば、インターネット以外にもテレビ出演もあったり、さまざまなSNSを横断してもフォロワー数が多いことが特徴になります。
しかし、そのような本当に影響力のある人の話であっても鵜呑みにすることは避け、冷静に判断しましょう。
金融庁の登録があるか
投資詐欺はSNS上だけで完結せず、実際に投資のやり取りを行なう別のサイトに誘導される手口がほとんどです。
そのサイトが、金融庁(財務省)に登録されているかどうかは必ず確認しましょう。
不特定多数の投資家を集めて投資を勧誘できるのは金融庁(財務省)の認可を受けた業者のみと、法律で定められています。
つまり、金融庁(財務省)の登録番号がどこにも記載されていないサイトを利用している時点で、投資詐欺被害の真っ只中にいると考えていいでしょう。
もしそのようなサイトを利用しているとわかった時点で、利用を止めてください。
また、「金融庁の指示を受けている」といった理由づけがあったとしても、金融庁が業者に指示を出したり勧誘をお願いすることはありませんので真っ先に疑いましょう。
「必ず儲かる」などの言葉を信じない
投資詐欺を行なう人物は、ターゲットを逃さないために耳触りのいい言葉を積極的にかけてきます。
「この株を買えば後々必ず値上がりするから儲かる」などの話をされる可能性もありますが、どんな状況であっても必ず儲ける投資というものはありません。
いつ暴落の危機が起きるかわからないのも投資の一側面なので、このようなリスクを度外視した言葉を発する時点で投資を100%理解しているとは言えない発言と考えましょう。
他にも「その株を買ってくれたら後日さらに高値で買い取る」などの言葉もよくある詐欺の手口なので、どう考えてもメリットしか感じられないような言葉も信じてはいけません。
投資に関する知識を身につける
投資詐欺の中には、投資に関連する知識を身につけておくことで被害を回避できる場合があります。
もし投資の知識がない状態で投資に手を出せば損失を生む可能性は非常に高く、それが投資詐欺相手となれば格好の獲物になってしまいます。
少しでも投資に関する専門知識を頭に入れておけば、投資詐欺特有の違和感に気付くこともできるでしょう。
例えば、株取引の中には「未公開株」「IPO」という上場前から購入できる株があり、上場後に値上がりする可能性が高いため利益を得やすい種類の株として人気です。
しかし、未公開株やIPOは証券会社でのみ取引が可能なので、証券会社を介さない取引で未公開株やIPOの取引を持ちかけられた時点で間違いなく詐欺です。
投資には安易な気持ちで手を出さず、どのようにしたら儲けを狙えるのか仕組みを学んでから始めましょう。
SNSにまつわる悩みも探偵に相談しよう
SNSにおけるトラブルは投資詐欺だけでなく、誹謗中傷・ストーカー・嫌がらせなどさまざまな種類が存在します。
これらのお悩みを一人で抱え込んでも、苦しい時期が続いてしまうだけです。
「トラブルを解決して現状を変えたい」とお思いの方は、探偵にまでご相談ください。
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